Google Search Console に登録すると、ブログが Google 検索からどのように見られているかチェックできる。
まれに「送信済み URL でページのインデックス登録の問題が検出されました」というメールが届くが、何か重大なエラーが起きているのではと心配になるかもしれない。「ページのインデックス登録レポート」で、登録されていないページがたくさんあるのも気になると思う。
実のところ WordPress ブログであればほとんど気にすることはない。どのようなレポートは無視してよいのか、どのケースであれば対応したほうがよいのか、具体的に解説していく。
目次
インデックス登録レポートの見方
インデックス登録とは、Google が自身のデータベースにページの情報を保存する、という意味だ。以下の記事で詳しく解説している。
Search Console には、インデックスされていないページを確認できるレポート画面がある。まだ見たことがなければ、この機会にチェックしておこう。

「ページがインデックスに登録されなかった理由」の各項目をクリックすると、具体的な URL が表示される。


該当する URL にカーソルを載せると、3 つのアイコンが表示される。
- URL をコピー
- ページを別タブで開く
- URL 検査する

すべてのページをチェックしなくてよい理由
「インデックス登録されなかった理由」の項目は、ブログによって異なる。しかし、以下の点は共通項目なので、ぜひ覚えておいてほしい。
つまり、「インデックス登録させるべきページ」と「インデックス登録されなくてもよいページ」を知っておけば、Search Console からメールが届いても慌てなくてすむ。
「問題がある」と言われると、何かとんでもないことが起きているのでは、と不安になるかもしれない。実際に問題となっていることは少ないので、安心してほしい。少なくとも、取り返しのつかない事態になっているわけではない。

- トップページ
- 記事ページ
- カテゴリーページ
- タグページ(※ 1)
- 固定ページ(※ 2)
- その他検索に載せたい重要なページ
※1 タグをどのように扱っているかによる
※2 固定ページでどのようなページを作成しているかによる
- RSS 配信ページ(feed)
- 管理者だけがアクセスするページ
- パスワード認証などログインが必要なページ
- プライバシーポリシーなど検索ユーザーに不要なページ
- WordPress が勝手に生成した不要なページ
ブログを始めたばかりであれば、「トップページ」と「記事ページ」がインデックス登録されていれば問題ない。「カテゴリーページ」は記事数が充実してくると登録されるケースが多く、無理に登録させなくても大丈夫。
なお、「インデックス登録されなくてもよいページ」に関して技術的な対策は不要だ。何万ページもある巨大サイトなら対策すべきだが、多くて数千ページぐらいの個人ブログなら Google の判断に任せておけば OK。
以上をふまえて、「インデックス登録されなかった理由」にあげられている各レポートの意味を具体的に見ていこう。
「インデックス登録されなかった理由」の意味と対策
「インデックス登録されなかった理由」のなかで、WordPress ブログでよく見られるものだけピックアップして解説する。
なお、対策すべきかどうか URL パターンのみで判定すると下表のようになる。
対策 | 該当ページ | URL 例 |
---|---|---|
必要 | トップページ | https://example.com/ |
記事ページ・固定ページ | https://example.com/hoge/ | |
カテゴリーページ | https://example.com/category/fuga/ | |
不要 | RSS 配信ページ | URL に「feed」が含まれている |
管理者用ページ | URL に「wp-admin」が含まれている | |
その他 | URL に見慣れない文字列が含まれている |
robots.txt によりブロックされました
意味 | Google がページを発見したが、robots.txt でブロックされているためページの内容を確認できなかった。 |
---|---|
対策 | トップページや記事ページが該当しているなら、robots.txt の記述が間違っている可能性あり。記述を見直すか、いったんデフォルト状態に戻したほうがよい。 |
robots.txt は、クロールを制御するためのファイル。WordPress が自動的に生成しており、ブログではとくに編集する必要がない。
詳しくは以下の記事で解説している。
投稿編集画面が対象になるケースがあり、以下のような URL が表示されているなら無視してかまわない。
https://example.com/wp-admin/post.php?post=1&action=edit
noindex タグによって除外されました
意味 | Google がページをクロールしたが、noindex が指定されていたためページを登録しなかった。 |
---|---|
対策 | トップページや記事ページが該当しているなら、誤って noindex 設定している可能性あり。テーマや SEO プラグインの設定を見直そう。 |
noindex は、インデックスを拒否する指定。ブログではとくに理由がないかぎり使わなくてよい。
古い SEO ノウハウには、特定のページ(タグページなどのアーカイブ)を noindex にすべき、と書かれていることがある。きちんと理解した上で設定しているならよいが、そうでなければ逆効果になるから注意しよう。
よく見かけるのは、「XML サイトマップに含めているページが noindex になっている」ケースだ。「クロールしてね。でもインデックスしないでね」という訳のわからない状態になっているので、noindex を使っているなら設定方法を学習したほうがよい。
以下のように「feed」が含まれている URL が対象になっているなら、無視しておいて問題ない。
https://example.com/hogehoge/feed/
ソフト 404
意味 | ページが存在していない、または空白の状態で HTTP ステータスコード 200 が返ってきている。 |
---|---|
対策 | 記事が入っていないカテゴリーページなどが該当しているなら、いったんそのページを削除する。記事ページが該当しているなら、本文がカラになっていないか確認。 |
「404」や「200」は、HTTP ステータスコードと呼ばれるもの。詳細は以下の記事で解説している。
WordPress では、内部検索結果ページが対象になっていることが多い。以下のような URL であれば、無視しておいてかまわない。
https://example.com/?s={search_term_string}
見つかりませんでした(404)
意味 | リンク経由でページを発見した、またはページをインデックス登録していたが、改めて確認するとそのページが消えていた。 |
---|---|
対策 | 自分で削除した記事・カテゴリーが該当しているなら、何もしなくてよい。消した覚えのないページが該当しているなら、ゴミ箱を確認。 |
HTTP ステータスコード「404」は、ページが存在しないことを表している。
「以前は存在していたページが消えているようですが、大丈夫ですか?」という Google からの確認メッセージと思っておけばよいだろう。自分で削除したページなら、そのまま放置しておけばいずれレポートからも消える(外部被リンクが残っていると表示され続ける可能性あり)。
404 ページが検索評価や AdSense 審査に影響すると思っている人もいるが、まったく関係ない。Search Console で削除リクエストする必要もない。間違ってリクエストするとブログ全体のアクセス数に大きな悪影響を及ぼすから注意しよう。
管理者の操作ミスで記事がゴミ箱に移動しているケースがまれにある。404 が急増しているならエラーの可能性があるので、早急に原因を調べよう。場合によっては専門家に頼ったほうがよいかもしれない。
他の 4xx の問題が原因でブロックされました
意味 | Google がページにアクセスしようとしたら、401・403・404 以外のステータスコードが返ってきた。 |
---|---|
対策 | admin-ajax.php が該当しているなら、とくに何もしなくてよい。インデックス登録させるべきページが該当しているなら、要調査。 |
WordPress は「wp-admin/admin-ajax.php」が該当していることがほとんどだ。以下のような URL になっている。
https://example.com/wp-admin/admin-ajax.php
自動生成している robots.txt がクロールを許可している部分で、とくに対策する必要はない。
それ以外のページが指摘されるケースはあまり見たことがないが、もし記事ページなどが該当しているなら技術的なエラーが発生している可能性がある。
検出 – インデックス未登録
意味 | Google がページを発見したが、まだインデックスに登録していない。 |
---|---|
対策 | 時間がたてばクロールされるので、放置しておいてもよい。なかなかクロールされないときは、インデックス登録をリクエストする。 |
「検出 – インデックス未登録」は、それほど気にしなくてよい項目だ。
放置しておけば対象ページは「クロール済み – インデックス未登録」に移動し、何も問題なければインデックスに登録される。
インデックス登録をリクエストしても未登録のままなら、そのページに向けて内部リンクを増やす(≒ 関連記事を増やす)か、ページの品質を見直したほうがよい。
以下の記事も読んでおこう。
クロール済み – インデックス未登録
意味 | Google がページをクロールしたが、まだインデックスに登録していない。 |
---|---|
対策 | ページの品質が低いと判断されている可能性が高いので、リライトや統合を検討しよう。すでに登録済みになっている場合もある。 |
「クロール済み – インデックス未登録」は最も気にすべき項目。記事ページが該当しているなら、技術的なエラーが原因ではなく、ほとんどが品質の問題だ。
インデックス登録をリクエストすれば、すんなり登録される可能性もある。ただし品質が低いままならすぐにインデックスから削除されるから、登録されただけで安心とは言えない。
低品質という言葉はショックかもしれないが、しっかり受け止めて記事を改善していこう。
代替ページ(適切な canonical タグあり)
意味 | Google は正規ページの代替として認識している。 |
---|---|
対策 | 正常な状態なので対策する必要なし。 |
WordPress では、AMP 対応している(していた)と対象になる。
https://example.com/hoge/?amp
また、Buffer などをとおして Twitter でシェアされたときも該当する。以下のように長々とした URL なら無視しておいて問題ない。
https://example.com/hoge/?utm_content=buffer&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer
重複しています
意味 | Google が他のページと重複しているページを発見した。 |
---|---|
対策 | WordPress が自動生成しているページが該当しているなら、無視しておいて問題ない。 |
「重複しています」は、次の 2 パターンがある。
- 重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません
- 重複しています。Google により、ユーザーがマークしたページとは異なるページが正規ページとして選択されました
どちらも WordPress が勝手に生成しているページが該当している場合が多く、URL に「feed」や「amp」が含まれているならそのまま放置しておいて大丈夫だ。検索評価に悪影響となることはない。
まれに削除済みのページが該当していることもあるが、これも自分で削除したのであればとくに対策しなくてよい。
ページにリダイレクトがあります
意味 | ページがリダイレクト(自動転送)されており、リダイレクト先のページをインデックス登録した。 |
---|---|
対策 | 記事の移動や統合で URL を変更した、パーマリンク設定を変更した、という場合は正常に認識されているのでそのままで問題ない。 |
WordPress は、誤った URL にアクセスされても、できるだけ正規のページに転送するようになっている。
たとえばパーマリンク設定を「投稿名」にしており、最後のスラッシュ(トレイリングスラッシュ)をつけていないとしよう。
https://example.com/%postname%
このとき、最後のスラッシュをつけてアクセスすると、スラッシュなしの URL に転送される。
https://example.com/hoge/
↓ 転送
https://example.com/hoge
検索エンジンは、最後のスラッシュあり・スラッシュなしの URL を別のページとして認識する。重複コンテンツとして検索評価が分散してしまうから、それを防ぐために転送してくれているのだ。
URL を変更していない記事ページが「ページにリダイレクトがあります」として多数指摘されている場合、内部リンクのつけ方が間違っている可能性がある。
パーマリンク設定 | https://example.com/%postname% |
---|---|
内部リンク OK 例 | https://example.com/hoge |
内部リンク NG 例 | https://example.com/hoge/ |
最後のスラッシュ(トレイリングスラッシュ)は意外と見落としやすいので、注意したい。
インデックス登録に関する Q&A
いつまでたってもインデックス未登録なのはなぜですか?
技術的に問題がないページ(noindex など)で、かつブログ記事がインデックス未登録になっているなら、コンテンツの品質に問題がある。検索上位のページより優れた記事になっているか見直してみよう。
強制的にインデックス登録させる方法は?
「Indexing API の利用」「パーマリンク変更」などいくつかあるが、品質に問題があるページを強制的にインデックスさせるのはおすすめしない。仮にインデックス登録されても、すぐに削除される可能性が高い。
インデックス登録レポートに関するまとめ
本記事をまとめると、以下の 2 点に集約される。
検索ユーザーに不要なページや、自分でも見たことがないようなページが未登録になっているなら、対策せず放置しておいて問題ない。
もし自分のブログで気になるところがあれば、遠慮なく相談してほしい。
記事執筆:Reinx 編集部 瀬尾 真
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