「検索上位サイトや成功しているブログを徹底的にパクる」というブログ初心者向けのノウハウをよく目にする。それが唯一の正解だと断言している人もいるぐらいだ。

「真似する」「参考にする」「模倣する」といろいろな言い方はあるが、なかにはその意味をはき違え、ただの無断転載あるいは劣化コピーになっているブログも少なくない。

あなたのブログは大丈夫だろうか。注意喚起と共に、正しい競合サイト分析方法を解説する。

検索上位サイトをパクるとは

巷にあふれる「検索上位サイトや成功しているブログを徹底的にパクる」というノウハウをまとめると、以下のようになる。

  • タイトルに含めるキーワードや位置を真似する
  • 見出しや記事の流れを真似する
  • 装飾や画像の使い方を真似する
  • 関連記事のつなげ方を真似する
  • ただし、丸パクリは NG

真似するのは悪いことではないが、「丸パクリしなければ(=表現を少し変えれば)OK」と解釈する人もいるだろう。

さらに、以下のようなノウハウも散見される。

  • 構成(≒見出し)をパクるのは問題ない
  • パクったブログより情報量を増やせばよい
  • パクったブログにオリジナル要素を加えればよい
  • 完全にオリジナルだと上位表示できない

ここまでくると、「盗用したとみなされないよう表現を変えて記事をパクり、それに自分が考えたオリジナル要素を追加すればよい」と思ってしまっても仕方ない。

残念ながら、それはただの劣化コピーだ。

劣化コピーになっている実例

「丸パクり」というのはどの程度を指すのだろうか。ここで、2 つの記事を見比べてほしい。

記事タイトルとリード部分のキャプチャを載せておく。

「ブログの最適な文字数とは」というお題で記事を書けば、似かよった部分は出てくる。

しかし上の記事は、どちらかが他方の記事を見ながら書いていることは明らかだ。アイキャッチ画像のテイストから吹き出しの位置まで同じだし、どこを変えて何を追加したのかだれでもわかる。

完全なコピーではないものの、これは「丸パクり=劣化コピー」と断言できるレベル。許可を得て転載したとか、同一人物の可能性もあるが、そうでなければ著作権侵害にもなり得る。

Note

ブログの運営年数・記事の公開日・検索順位・知名度など、総合的に見ればどちらがオリジナルかは容易に推測できる。

「真似する」と「パクる」の違い

「真似する」や「パクる」の意味は、人によって解釈が異なる。はっきりとした境界線があるわけではなく、グラデーションになっているイメージだ。

真似する

パクる

話を進めるにあたり、本記事では以下のように定義しておく。

真似する本質的な部分を研究して自分なりの形に仕上げること
パクる本質的な部分は見ずに上辺だけを模倣すること

この定義では、先の記事は完全なパクりで真っ黒になる。

「なぜそこに吹き出しがあるのか」「ここで自己紹介を出す意味は何か」と研究して書かれたものなら真似したと言えるが、考えることを放棄して上辺をなぞっただけのコンテンツにしか見えない。

もし私がこれをやられたら、検索エンジンへ通報し、法的な対応も検討する(実際にやってきた)。

それでも、「真っ白ではないけど、完全コピーじゃないからセーフ」と思う人がいるのも事実。そのボーダーラインは、個人のモラルと良識によるところが大きい。

あなたは、巷にあふれるノウハウを「パクるのは悪いことじゃない」と単純に変換してしまい、低品質コンテンツを量産していないだろうか。

ブログをパクる=低品質コンテンツ

上辺だけを模倣したパクリ記事は、Google が定義する「無断複製されたコンテンツ」に該当し、「質の低いコンテンツ」になる。

  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、独自のコンテンツや付加価値を加えることなく転載しているサイト
  • 他のサイトのコンテンツをコピーし、(語句を類義語に置き換えたり自動化された手法を使用したりして)若干の修正を加えた上で転載しているサイト
無断複製コンテンツやスクレイピング | Google検索セントラル

Google では、無断複製されたページや、オリジナルのコンテンツがほとんどなくユーザーにとって価値のないページを表示することでランキングに入ろうとするドメインに対して、処置を取ります。

低品質コンテンツとSEO | Google検索セントラル

その記事が「真似」か「パクリ」かを判断するのは、オリジナルコンテンツ制作者と第三者だ。

Google がアウトだと判定すれば検索順位は下がる一方だし、場合によってはインデックスから削除される。裁判所がアウトだと判定すれば、著作権侵害として懲役や罰金となる。

絶対的に Google が正しいわけではない。だからと言って、盗用しても OK ということにはならない。

「記事を上手にパクるには」と検索している人もいるが、その時点で競合サイトには負けているし、今後長続きすることはないだろう。

検索上位サイトを真似するメリット・デメリット

検索上位サイトを真似するのは、メリットもデメリットもある。

メリット

メリットは以下の 2 点だ。

  • 現時点での正解がわかる
  • 自分に足りない点が見つかる

検索順位は、複数の要素が複雑にからんで相対的につけられている。コンテンツそのものも検索評価対象だから、検索上位に入っているページは現時点での正解と言えるだろう。

競合サイトと比較すれば、自分の記事に足りない点も見つかるはずだ。それがキーワードの入れ方や関連記事の多さといった内部的な要因なのか、被リンクや指名検索といった外部的な要因なのか、ケースバイケースである。

デメリット

デメリットは 3 点あげられる。

  • 場合によっては著作権侵害になる
  • 参考がないと書けなくなる
  • アップデートで検索順位が下落したとき対処できない

著作権侵害についてはすでに解説したとおり。

最大のデメリットは、「ただ模倣しているだけだと、何の力も身につかない」という点だ。自分でもわかるほど、真似した記事と完全オリジナル記事の品質に大きな差が出る可能性がある。

生みの苦しみを味わうことなく楽な道を選んでいると、のちのち大きな壁にぶつかり、ブログが楽しくなくなってしまうかもしれない。

とくに検索順位の急落は耐えられないレベルだと思う。ヘルプフルコンテンツアップデート などは個人ブログも対象になるし、今後も定期的に行われると予想される。順調に伸びていたアクセス数や収益がゼロに近くなったら、リカバリーできるだろうか。

もし記事を書く練習として模写したいなら、ただ上辺をなぞるのではなく、つねに「なぜ」を考えよう。模写した記事は、当然ながら公開してはいけない。

競合サイトを調査するときのポイント

ここからは、競合サイトを真似して本質的な部分を研究する方法を解説していく。

ブログのコンセプトを調べる

ブログのコンセプトとは、「だれに何を伝えてどうなってほしいか」のことである。

競合サイトが雑記ブログであれば全体のコンセプトは定まっていないかもしれないが、何らかのジャンルに特化しているならブログのどこかに明記されているはずだ。

ヘッダーメニューに並んでいるカテゴリーや、トップページの目立つ位置にあるコンテンツをチェックしてみよう。当サイト(Reinx)であれば、WordPress ブログ初心者向けにノウハウを提供していることがわかる。

Reinx トップページでわかるサイトのコンセプト

また、そこから「問い合わせにつなげたい」という導線も見て取れる。

「これは目立つしクリックしたくなる」「これだと何をしてほしいのかわからない」と、ユーザー目線で競合サイトをチェックしてみてほしい。自分のブログには足りない要素が見つかるはずだ。

競合サイトがアフィリエイトメインなら、リンクをたどって最終的にどこにたどり着くのか調べてみよう。「この記事で集客して、興味を持つユーザーをこの記事に誘導している」というのがわかれば、収益を伸ばす道筋が見えてくる。

ブログと運営者の強みを調べる

コンセプトに加え、ブログの強み・運営者の強みもチェックしてほしい。「ユーザーに信頼してもらうために何をしているのか」という点だ。

サイドバーやプロフィールページに略歴や実績が載せられていれば、運営者・執筆者が得意としている分野がわかる。

Reinx 運営者情報ページ

また、Google は検索品質評価ガイドラインにおいて「E-E-A-T(ダブルイーエーティー)」というコンセプトを打ち出している。このうち、最初の「E(Experience)」は 2022 年 12 月に追加されたものだ。

検索順位に直接影響を及ぼすものではないが、もし検索上位サイトのすべてが体験を盛り込んだコンテンツであれば、あなたも体験談を書かなければ上位は難しい。

検索上位サイトを模倣するのは体験ではないから、ネットで調べた情報をまとめただけのブログは今後どんどん淘汰されていくだろう。

記事の書き方を調べる

記事の書き方は最も気になるところだと思うが、繰り返し述べてきたように上辺だけなぞっても意味はない。

  • なぜこの画像を使っているのか
  • なぜこの流れにしているのか
  • なぜこの位置にリンクがあるのか

上記のように「なぜ」を考えよう。

丸パクリはしないとしても、「検索上位サイトの見出しをそのまま流用する」というようなことを続けていたらいつまでたっても成長できない。

具体的に見ておくべき部分は、過去記事リライトのチェックポイントと同じ。

  1. 記事タイトルにキーワードが入っているか/詰め込みすぎていないか
  2. 記事タイトルは特定のターゲットに向けられたものか
  3. 記事タイトルで読むメリットを伝えられているか
  4. 見出しは設定されているか
  5. 見出しは順序が守られているか
  6. 見出しにキーワードは含まれているか
  7. 画像に適切な alt(代替テキスト)が設定されているか
  8. アイキャッチ画像は記事と関連しているか
  9. テキストを画像に置きかえたほうが理解しやすくならないか
  10. スマホで見てもきちんと表示されているか
  11. 流し読みしやすい文章になっているか
  12. 箇条書きや表に変更できるところはないか
  13. 誤字脱字がないか
  14. 古くなっている情報はないか
  15. リンク切れはないか
  16. 関連記事にリンクしているか
  17. カテゴリーは適切か
  18. 単体の記事にのみ使われているタグがないか

詳細は以下の記事で解説している。

まとめ:検索上位サイトを真似するべき?

ブログを始めたばかりであれば、勉強のために競合サイトを模写してみるのはよいことだ。小説家やデザイナーもやっている。ただ、それを公開すると無断転載になる。あくまで練習として考えよう。

その後、ブログを大きく伸ばしていくためには検索上位サイトの調査・分析が必要になる。このとき、楽をするためにタイトルや見出しをなぞるだけでは何もならない。本質的な部分をしっかり研究しよう。

ただのパクりになっていると、あなたに対するユーザーの信頼は低下する。著作権侵害になるし、検索順位も上がらない。生みの苦しみも含めてブログが楽しいと思えるよう願っている。