- 量を重視するか質を重視するか、人によって意見が異なる
- 検索上位を目指すなら質を重視すべき
- 量か質か悩んで書けないなら、とりあえず書いたほうがよい
ブログは量を重視して毎日更新すべきなのか。それとも更新頻度を落として質を重視すべきなのか。人によって意見の分かれるところだ。
結論から言えば、「ブログスタート時は量を重視し、運営に慣れて記事がたまってきたら質を重視する」のがおすすめ。もっとも、個人の執筆能力や運営スタイルが異なるため、一律に当てはまるものではない。
本記事では、量を重視する方・質を重視する方それぞれの意見を参考にしつつ、最適解を解説していく。
目次
「ブログは量を重視すべき」側の意見
まず、量を重視する意見から見てみよう。
最初の開始から3ヶ月間、毎日記事を書くとかなりの高確率で成功すると言うのは私のブログで良く口にする事です。こうした更新を土台に、特定の相手に対して、5日以内に再度来てもらえる努力をし続ける事で、成功への道が開けるかと思います。
初心者ブロガーにありがちな3つの誤解 – ホームページを作る人のネタ帳
量は質を凌駕します。読者は毎日あなたのブログに読みに来てくれるほど暇ではありません。週一ぐらいで更新しても、目に止めてくれません。それが毎日更新であれば、目にとまる可能性は7倍になります。毎日更新していると理解すれば、安心して読みに来てくれるようになります。
これからブログを頑張ろうと思う人へ。まずは三ヶ月毎日書く。話はそれからだ。
どちらも共通しているのは、「最初の 3 ヵ月間は毎日更新すべき」という部分だ。毎日更新を続けることにより見えてくるものがある、というのはまったくその通りだろう。
3ヶ月で100記事書けるのか
ブログを始めて最初の 3 ヶ月間で 100 記事を書くことが重要、というノウハウをよく目にする。
「100」という数字に論理的な根拠はない。単純にキリがよいというだけだが、目標とするにはちょうどよい数字とも言える。3 ヶ月で 100 記事を書いたブログと 20 記事書いたブログでは、前者のほうが結果につながりやすいのは想像に難くないだろう。
ある程度の数がなければアクセス解析で改善しようがないし、そもそも 100 記事も書けないのであればブログ運営を成功させるのはまず無理だ。「たった数記事で」という成功論を語る方もいるが、それは既に別のブログで何百記事も書いてきた積み重ねがある。
- 初めてブログに挑戦するのでも、100 記事も書けばいろいろなことが見えてくる
- 記事数を増やせばアクセス数が増える可能性もある
- 数をこなすことで自分に足りないところも見えてくる
以上が量を重視するメリットだ。
「ブログは質を重視すべき」側の意見
では、質を重視するブロガーの意見を見てみよう。
一概に「週に何回更新するべきだ!」という答えはなく、ターゲットユーザーとブログ内容によって変わってくると思います。まずはこの2点を明確にし、自分のブログにかけられる時間を考慮した上で目標更新回数を設定しましょう。
ブログは週に何回更新するべきか | Webクリエイターボックス
気がつくと、ブログを書く目的が「毎日更新」にすり替わっていた。それほど興味がないことでも、ネタになりそうだから、書きやすそうだから、という理由で記事にすることもあった。もちろんそんな記事が人々の気持ちを動かすことはない。そもそも僕は何のためにブログを書いているのか、本当に書きたいことを書いているのか、という疑問が出てくる。
ブログを大切に思うから、僕は毎日更新をやめた。 | 茅ヶ崎に風が吹いてた。
どちらも、記事の質が落ちるとブログにとってマイナスになる、という主張だ。「毎日更新しなきゃ」というプレッシャーでブログが楽しくなくなり、そのうち更新を止めてしまうなら本末転倒だろう。
「更新すること」は目的ではない
ブログを書く目的は人によって異なるが、更新頻度を気にするのは誰かに読んでもらいたいと思っているからだろう。つまり、「アクセス数を考えるなら」「検索上位に入るには」どのくらいの更新頻度にすべきか、という目的語が入るはずだ。
結論から言えば、一定以上の質がなければ検索上位に入ることはできない。したがって、検索サイトからのアクセス数を増やすこともできない。数撃ちゃ当たる戦法で、読みやすい記事を書く練習も兼ねて最初は数をこなしていくのもよいだろう。しかし、そのまま続けたところで、「書いても書いてもアクセス数ゼロのブログ」になるだけである。
書き続けてもアクセス数が増えない状態でモチベーションを維持するのはかなり難しい。やがて記事のネタも尽きてしまい、他サイトの投稿を盗用してしまうような事態に陥りかねない(実際のところ、こうした愚行に走るブログはかなりある)。
更新することが目的になり、それでも継続して結果が出るならまだ修正できる。最悪なのは、ブログが楽しめなくなり、止めてしまうことだ。質を重視したほうが、最悪な結果を回避できるかもしれない。
- 質を追求すると検索上位に入れる可能性が高くなる
- アクセス数が伸びやすくなるため、モチベーションの維持もしやすい
- ブログが楽しめなくなるという最悪の結果を回避できる
以上が質を重視するメリットだ。
質と量を兼ね備えるためにできること
高品質な記事を毎日更新できるなら、それ以上言うことはない。事実、大手メディアは大量の資金を投入して毎日複数の記事を投稿・更新している。同じ土俵で個人ブログが勝つのは至難の業と言えるだろう。少なくとも量で勝つことは物理的に不可能だ。
では質で勝てるかというと、それは個人の力量にかかってくる。その力を身につけるには、何度も繰り返し練習し、トライ&エラーを積み重ねなければならない。最初から高品質な記事を書ける人はほんのわずかで、スタートラインはみんな違う。
冒頭で述べた「ブログスタート時は量を重視し、運営に慣れて記事がたまってきたら質を重視する」というのは、最大公約数的な話だ。もし自分の執筆スキルに自信がないのであれば、まずは量をこなそう。遠回りなように見えるが、ここはショートカットできない。
最初からある程度の質を確保したいなら、たったひとりの検索ユーザーに満足してもらう、という意識を忘れないでほしい。詳細は以下の記事で解説している。
何時間かければよいのか、何文字書けばよいのか、という部分を定量化することはできない。これも個人の力量に関わる部分だからだ。
検索における競合サイト、あるいはライバル意識をもっているブログと比較したくなるかもしれないが、比較すればするほどかえって混乱してしまう可能性がある。
高品質な記事かどうかを最終的に判断するのはユーザーで、その意見を耳にする機会はほとんどない。正しい方向に進んでいるか、アクセス解析などの数字でのみ判断する形になる。もし目安や意見がほしいなら、客観的にかつ冷静に分析してくれる信頼できる人間を探すのがよいだろう。
クオリティの高い記事を書く方法
検索流入を伸ばすことを考えているなら、間違いなく「質」をとるべきだ。Google もことあるごとに明言している。
最も優先すべきは、サイトを訪れたユーザーにできる限り優れたエクスペリエンスを提供することです。どうすれば、独自性、価値、魅力のあるウェブサイトになるか考えてみましょう。
Google にウェブサイトを表示する | 検索セントラル | Google Developers
最初は自身の経験値獲得と記事の積み重ねを考え、質の高い記事を 100 個ほど用意して 3 ヶ月間更新し、その後は定期的に自分のできる範囲で更新していくのがおすすめだ。
高品質な記事を用意するコツは 2 つある。
- 記事を書く準備をしておく
- カテゴリ別に記事を書く
具体的に見ていこう。
記事を書く準備をしておく
毎日ブログに費やせる時間にばらつきがあるなら、1 日 1 記事と限定せず時間の許すかぎり記事を書いてみよう。仮に土日に多くの時間を割けるなら、平日は 1 記事ずつ書き、週末は 3 記事書いてもかまわない。そのまま公開していってもよいし、100 記事たまった時点で公開しはじめてもよい。
なお、毎日 1 記事ずつ公開しても、100 記事を一気に公開しても、検索評価にはとくに影響しない。すでに SNS でファンを獲得しているなら別かもしれないが、ブログスタート時点ではだれにも存在を知られていないから気にすることではないだろう。
毎日 1 記事ずつ公開したいなら、最初に 30 記事ほど用意しておいて 1 ヶ月間ストック分を投稿していき、並行して翌月以降の分を書いていく、という方法もとれる。どのような方法を採用するにしても、ブログに集中できれば 100 記事はあっという間に到達する。
もし 100 記事も書けないのであれば、選定するジャンルが間違っていたのかもしれない。
管理画面を開いてから「さて何を書こう」と考えても、なかなか進まないはずだ。パソコンに向かわなくても、頭の中で記事は書ける。スマホやノートにメモしておくのもよいだろう。記事のネタと全体のざっくりした構成を常日頃から考えるクセをつけておけば、執筆はスムーズに進んでいく。
カテゴリ別に記事を書く
「100」という数字だけ見れば、高い壁だと感じるかもしれない。今すぐ 100 個のネタをひねり出せと言われても戸惑うばかりだと思う。その場合は、まず大きなテーマを決めておき、そこからどんどん細分化していくのがおすすめだ。
最初はブログの主テーマからカテゴリを作ってみよう。たとえば「日々の暮らし」をメインテーマにしているなら、そこから「節約」や「料理」と分類していく。
日々の暮らし
節約
料理
ここからさらに分類していこう。
日々の暮らし
節約
貯金術
断捨離
料理
時短料理
キッチングッズ
このように分類していき、10 のカテゴリができれば、それぞれ 10 記事ずつ書くだけで計 100 記事となる。自分の好きな分野・得意分野であれば、10 記事ずつ書くのはさほど苦にならないはずだ。
本格的なものではなくても、こうしたブログの設計図を用意しておくと、全体的にまとまりのある構成になりやすい。運営途中でもぜひ作成してみてほしい。
スタートを切ることが大切
これから始めるブログがすべて成功することはない。事前にしっかりと調査し、需要を見込んで作ったのに空振りすることはだれにでもある。個人ではなく企業でも同じだ。
「このブログで月 50 万円を目指す」と意気込んでいても、おそらく失敗するだろう。失敗を繰り返すうちに、たまに当たりが出てくるのが普通である。失敗から学ぶことはたくさんあるから、恐れることはない。恐れるあまり何もできないほうがまずい。
質と量のどちらを優先するか考えているだけでは、先に進めなくなってしまう。もう少し肩の力を抜いてもよいのではないだろうか。ブログはノーリスクで始められるし、失敗しても経験値は獲得できる。
公開前から悩んでばかりいても何も始まらない。まずはスタートしよう。いろいろ考えるのはそれからでも遅くないし、修正が必要であればあとからいくらでもできる。初めから完成形を求めるのではなく、徐々に成長していけばよいのだ。
さいごに
検索サイトからの流入を中心に考えるなら、今まで毎日更新していたものを急に止めてもアクセス数が減ることはない。検索評価が急落することもない。もし減るとしたら、それは検索ではなく別のところ(ランキングサイトなど)からの流入だ。
検索流入がすべてではないが、更新に追われて疲れてきたのなら、高品質な記事を用意して検索流入を伸ばす方向にシフトチェンジしたほうがよいかもしれない。
ブログ運営に正解はないから、もし迷ったなら相談してほしい。あなたの成功を願っている。
記事執筆:Reinx 編集部 瀬尾 真
Web 業界歴 20 年の知見をもとに、初心者でも楽しくブログ運営に取り組んでいただけるよう、WordPress や SEO のノウハウを提供しています。ブログ診断無料サービスもご利用ください。
ブログ運営でお悩みの方へ
ブログ初心者を対象に、無料でブログ診断を行っています。
「アクセス数が伸びない」「検索にインデックスされない」「Google AdSense 審査に通らない」といったお悩みがあればぜひご利用ください。問題の原因を探り、それぞれに合わせた解決策をご提案します。