「今まで右肩上がりだったブログのアクセス数が大きく下がってしまった」というのは、だれもが通る道だ。あなただけに起こりうるものではないし、きちんと対策すれば回復するから安心してほしい。
アクセス数が激減した原因を探って最適な対策をするために、まずは自分のブログがどういう状況か知っておこう。
本記事では、アクセス数が低下する具体的な理由から解決までの一連の流れを解説している。
目次
自分のブログの状況を知る
自分のブログの状況は、アクセス解析ツールで探れる。以下のデータをチェックしてみてほしい。
- どんなユーザーか
- どこからブログにきたのか
- ブログのどのページを見たのか
- ページでどんな行動をしたのか
とりあえず導入してあるけど見方がよくわからない、という場合は「どこからブログにきたのか」だけでも知っておこう。「参照元」とも呼ばれる。
Google アナリティクスでチェックする場合
Google アナリティクスでは、「集客」-「ユーザー獲得」から「どこからブログにきたのか」調べられる。

- ユニバーサルアナリティクス(UA)は廃止されるため、GA4 で解説
- 上の画像は Google アナリティクスデモアカウント のもの。英語表記(User acquisition)になっている
赤枠部分が大まかな参照元だ。数種類あるが、ブログでは以下の 4 つを覚えておけば十分。この 4 つのなかで、割合が多いグループを覚えておこう。
チャネルグループ | 流入元 |
---|---|
Organic Search | 検索サイト(広告以外) |
Organic Social | Twitter や Facebook などの SNS |
Referral | ランキングサイトなど他サイトからのリンク |
Direct | ブックマークやスマホアプリなど、上記チャネル以外 |
期間ごとのデータを比較すると、さらに状況をつかみやすくなる。


だいたいの傾向をつかみたいなら、過去 28 日間(4 週間)の比較で OK

上のサンプルデータでは、「Direct」のアクセス数が伸び、「Organic Search」が少し減っているのがわかる
アクセス数が減った場合、トータルのアクセス数を見ても原因はわからない。「ブログの運営状況」と「どこからのアクセス数が減ったのか」を組み合わせて推測し、対策するのがベストだ。
ブログのアクセス数が減った原因
アクセス数が減る主な原因と対策方法を見ていこう。
01. 更新頻度が下がった
更新頻度に比例してアクセス数が減少したのであれば、SNS やランキングサイトからのアクセスが減った可能性が高い。
「Organic Social」と「Referral」の数値に変化がないか、確認してみよう。更新頻度だけが原因なら、「Organic Search」はそれほど大きく変わっていないはずだ。
SNS やランキングサイトからのアクセス数を維持するには、どうしても定期的な更新が欠かせない。毎日更新に疲れてきたのなら、検索サイトからのアクセスを増やすよう方向転換するのがよいだろう。
量より質を重視する形になるので、今までと同じ書き方では通用しないかもしれない。最低限の SEO 知識も必要となるから、時間をかけて再構築していこう。
02. 一時的にアクセスが増えていただけ
「Direct」の数値が急激に変化している場合、Googl Discover などに記事が掲載された可能性がある。
Search Console に「Discover」欄が表示されており、アクセス解析ツールのデータと一致するならほぼ間違いない。

アクセス数が増えたのは喜ばしいことだが、数日で元のアクセス数に戻ってしまう。短期間のデータだけ見ると急落したように思うだろう。
Google Discover に掲載されるよう積極的にプッシュする方法はないが、一度掲載されればその後も拾われやすい傾向にある。
「高品質な記事を書いていたら、たまたま拾われてラッキー」ぐらいで考えておくのがよい。
03. 需要が低下した
ニュースやトレンド性の高い記事が中心であれば、安定したアクセス数を維持することはできない。旬が過ぎれば、「Organic Search」を中心に全体のアクセス数が下がっていく。
たとえば「クリスマスプレゼント」の記事なら、11 月から需要が高くなり、12 月 26 日には一気に低下する。Google トレンドのデータを見ると一目瞭然である。
需要そのものが低下しているのだから、リライトしたり内部リンクを強化しても効果はない。
それぞれの時期に需要が高くなる記事を書いていけば、1 年間トータルのアクセス数は安定する。1 月は正月関連のネタ、2 月はバレンタインデー関連のネタ、という具合だ。
芸能関連のトレンドネタであれば、常に更新していかないと苦しいだろう。
04. 検索順位が下がった
検索順位は常に変動しており、Google コアアルゴリズムアップデートなど比較的大きな動きに巻き込まれると、検索 1 ページ目から一気に落とされる可能性もある。
世間の需要に変化がないのに「Organic Search」のアクセス数が減ったのなら、検索順位が下がったと見てよい。Search Console 検索パフォーマンスも合わせてチェックしてみよう。
サーチコンソールのクリック数と表示回数がびっくりするくらい急降下しました😭💦
— なないろ@初心者ブロガーのワーママ (@blog_nizi) December 7, 2022
気になってドメインパワーも調べたら0に…
なんでー!?こんなことってあるの?😢💦💦#Blog#ブログ初心者#ブログ仲間と繋がりたい
検索順位が下がる原因はいくつかある。
- Google のアップデート
- ブログ全体の品質低下(ペナルティを含む)
- 技術的なエラー
- 競合サイトがあなたのブログ記事以上のものを書いた
このほか、Google のインデックスから削除されるケースもある。WordPress ブログなら技術的な問題ではなく、ページの品質に問題があるケースがほとんどだ。
一度でもインデックス登録されれば安心、検索上位に入れば安心、というわけではない。
検索上位に入るために毎日更新する必要はないものの、定期的に更新しなければ検索順位はどんどん下がっていく。新しく記事を書かないまでも、各ページの情報が新鮮な状態に保たれているかきちんとチェックしておこう。
まとめ:ブログのアクセス数を回復させるには
強引にまとめると、激減したアクセス数を回復させるには以下の対策が必要になる。
どこからのアクセスが多い? | 対策 |
---|---|
SNS やランキングサイト | ユーザーを飽きさせないよう、常に更新し宣伝する |
検索サイト | 過去記事の品質を保ちつつ、定期的に新しい記事も公開する |
ブログの運営スタイルに正解はない。正解がたくさんある、と言ってもよいだろう。
毎日更新が苦でなければ、検索流入をまったく考えず SNS やランキングサイトからのアクセス数を頼りにしてもよい。更新頻度を下げてもアクセス数を維持したいなら、検索サイトからのアクセスをメインに考える。
いずれにしても、放置しておけばアクセス数が下がる点は共通しているから、定期的にメンテナンスしていこう。ブログを自動販売機に例える人も多いが、自動販売機だってメンテナンスしなければ売上が落ちる。
ほったらかしで稼げるほど甘いものではないので、運営を楽しみながらブログを続けていってほしい。
記事執筆:Reinx 編集部 瀬尾 真
Web 業界歴 20 年の知見をもとに、初心者でも楽しくブログ運営に取り組んでいただけるよう、WordPress や SEO のノウハウを提供しています。ブログ診断無料サービスもご利用ください。
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