何らかの理由でブログをやめたくなったとき、がんばって続けたほうがよいのか、そのままやめてしまってよいものか、悩むかもしれない。
やめたくなったのなら、まずは一時休止するのがベスト。無理に続けたところで良い結果は得られないし、少しブログから離れてまたやる気が出てきたら再開すればよいだけだ。
継続または再開するなら、ブログで稼ぐのは難しいという現実をしっかり受け止めよう。やめるときの選択肢を含め、掘り下げて話を進めていく。
目次
ブログはだれでも稼げるものではない
ブログをやめようか迷っているということは、お金を稼ぐ目的で始めたのだと思う。
- だれでも簡単に稼げます
- スマホやパソコンでポチポチするだけ
- スタートから 3 ヶ月で 10 万円以上稼いだ人も
上のような文句に誘われて始めたなら、それがいかに難しいものであり、ほとんど無理ゲーであることに気づいているはずだ。ブログで稼ぐのはそう簡単なことではない。むしろ、数あるネットの副業のなかで最も難しい部類に入る。
ところが、「文章が書ければ稼げる」という思い込みが抜けきらないせいで、どこかやり方が悪いのではと勘違いする人が多いのだ。結果を出せないのは自分のせいであり、人間的にどこか欠けているところがあるのでは、と思い詰める人もいる。
その考え方をしているかぎり、ブログを楽しむことはできない。考え方を変えるか、潔くやめたほうがよいだろう。
結果が出ないのは「向いていない」だけ
ブログで結果を出せないのは、スキル不足や間違った方向性も多少は関係しているが、ほとんどは「ブログに向いていないだけ」である。
「向いていない」のと「何かが欠けている」のはまったくの別ものなので、曲解しないでほしい。
たとえば、初めて WordPress をさわってみて、文章を書くよりテーマをカスタマイズするほうが熱中できるなら、Web 制作やデザイナーのほうが向いているかもしれない。
Canva で画像を作るほうが楽しいならイラストレーターという道もあるし、文章を書くことだけに専念したいなら Web ライターのほうが手っ取り早く稼げるだろう。
リアルに人と接するのが好きなことに気づき、カフェやパーソナルジムといったリアルな事業にシフトチェンジした人もたくさんいる。
ブログは文章を書く以外にも様々なスキルが求められるが、結局は「ブログそのものが好き」でなければ長続きしない。ブログだけが収益化手段の正解ではないし、そこまで高尚な手法というわけでもない。あなたの特性に合った職種を探すのが一番だと思う。
一瞬でどん底に突き落とされる可能性もある
「ブログを続けていればそのうち結果が出る」「努力は報われる」と、自分にムチ打って続けるのも一つの手だ。
しかし、目標に到達したとしても、その状態を永遠にキープできるとはかぎらない。月 10 万円を稼げるようになり、その後は 100 万円に達し、少し調子が悪くても月 30 万円ぐらいは維持できる、なんていう考えは甘すぎる。
以下のグラフを見てほしい。某ブログの検索流入推測データだ。

このブログは、最盛期に月 500 万円以上の収益があった。それが Google のコアアップデートで容赦なくたたき落とされ、今では見る影もない。
あなたはこの恐怖に耐えられるだろうか。昨日まで毎日発生していた収益が、今日になっていきなりゼロになることだってある。おそらく、普通の精神力では耐えられない。
少なくとも、Google AdSense 審査に落ちただけでやめたくなるほどの精神力なら、重傷レベルになる。
脅すようで申し訳ないが、収益化を目的としたブログは事業であり、どんな状況になろうと自分を救えるのは自分だけだ。励ましてくれる人はいても、助けてくれる人はそういない。
どん底に突き落とされてもすぐ立ち直り、再生を図ったりほかの道を模索したりできる力がなければ、ブログで稼ぐという夢は早々にあきらめるのが賢明かもしれない。
ブログを続けようか迷っているなら、良い面だけではなく悪い面もしっかり見据えておこう。
ブログのやめ方
ブログをやめる方向性で考えているなら、正しいやめ方を知っておこう。完全にやめるなら、以下の処理が必要だ。
- WordPress アンインストール
- サーバー解約・ドメイン解約(自動更新解除)
- SNS アカウント削除
- Google AdSense や ASP の削除
- その他、アナリティクスなど関連サービスの解約
サーバーやドメインは、更新期限がすぎれば自動的に解約となり、データが抹消される。自動更新されないようにしておけば、そのまま放置しておいてもかまわない。
無料サービスも放置しておいてよいが、きっぱり足を洗いたいならデータ削除&解約しておくとよい。
気をつけてほしいのは WordPress の後始末で、やめるさいは必ずアンインストールして全データを消しておこう。そのまま放置しておくとハッキングされる危険性が高くなり、データの流出や他のサーバー利用者に迷惑をかけることになりかねない。
一時的に休止する場合も、WordPress のメンテナンス(本体・テーマ・プラグインの更新)だけは行っておくべきだ。ハッキングされて他のサイトに被害が及んでしまうと、運営者の責任が問われることもある。
削除前に売却を考えるのもあり
ブログをやめてデータを削除してしまうなら、その前に売却を検討するのも手だ。うまくいけばブログ運営にかけた費用をすべて回収できるかもしれない。
基本的に収益や PV 数に応じて売却額も上がっていくが、収益ゼロでも場合によっては買い取ってくれることがある。
絶対に売れるというわけではないが、どうせ消すならダメ元で買取査定に出してみるのもよいだろう。おすすめは、ラッコキーワードでおなじみの ラッコ M&A が提供している自動サイト査定 だ。
自動査定で値がつかなくても、同社のサイト買取サービス で売れる可能性がある。

実際にサイト買取サービスを利用したところ、Google AdSense の収益が月に数百円しかない(月 3,000 PV ほど)休眠ブログが 5 万円で売れた。売却の流れもスムーズで、買取査定から入金まで約 1 週間で完了している。
本格的な M&A サービスだと、資料作成や売却交渉に手間がかかる。数ヶ月たっても売れなかった、ということもあるから、ブログをやめる前提なら買取サービスを利用して短期間で売ってしまうのがおすすめだ。
何らかの方法で収益化の道があるから売れるのだが、思ったより高値がつくようなら自分でもう一度やり直してみるのもよいだろう。潔く手放して、売却資金を元手に新しい副業にチャレンジするのもよいと思う。
さいごに
ブログを始めることに比べると、継続するのはかなり難しい。Twitter を見ていても、ほんの 1 ヶ月前にやりとりしていたアカウントがもうブログをやめていた、ということが多々ある。
ブログを消してしまっても、あなたには経験値が残る。次にまた始めたくなっても、以前よりはスムーズにブログを作れるはずだ。
読者のために記事を書くとはいえ、ブログ運営そのものは自分のためだ。いま苦しいだけなら、もっと楽しめるものを見つけてほしい。
記事執筆:Reinx 編集部 瀬尾 真
Web 業界歴 20 年の知見と経験をもとに、初心者でも楽しくブログ運営に取り組んでいただけるよう、WordPress や SEO のノウハウを提供しています。Twitter では最新ニュース・小技集を配信中。

ブログ初心者向けサービス
Reinx では、WordPress ブログ初心者向けに様々なサービスをご用意しています。
その他、運営に関するお悩みなどがありましたら、お気軽にお問い合わせください。