ブログは、ただ文章を書く以外に事前調査や画像の編集など複数の作業が必要だ。WordPress を使っているなら、メンテナンスやエラー対応もしていかなければならない。

そうした日々の作業を少しでも効率的にこなすためのツールがたくさんあるので、実際に使っているものを中心に紹介していく。

自分の環境に合わせて、最適なツールを探してみよう。

WordPress 管理関連

エックスサーバー

WordPress でブログを運営する場合、レンタルサーバーが必要になる。

個人ブログであれば月額 300 円ほどの格安サーバーでも問題ないが、表示速度や安全性を考えると月額 1,000 円前後のサーバーがおすすめ。なかでも「エックスサーバー」は安定度が高く、サポート体制も充実している。

Cocoon

WordPress には様々なテーマがあり、デザインだけではなく機能面も強化できる。

日本語に対応している無料テーマで群を抜いているのは「Cocoon」で、前述のエックスサーバーではファイルをダウンロードしなくても簡単にインストール可能だ。

有料テーマを使ったほうが検索で有利になる、ということはないから、初期費用をおさえたいなら Cocoon をおすすめする。

TeraPad

WordPress の各ファイルを編集(カスタマイズ)するには、テキストエディタが必要となる。

管理画面から直接ファイルを編集できるが、トラブルが起きやすいので初心者にはおすすめしない。面倒でもファイルをダウンロードし、テキストエディタで編集してアップロードしよう。

VSCode などプログラミングに特化したエディタもたくさんあるが、ちょっとした編集なら「TeraPad」のようなシンプルなエディタで十分。

FileZilla

WordPress でブログを運営するなら、いざというときのために FTP クライアントソフトを用意しておくと安心だ。以下の場合に使う。

  • WordPress 本体やテーマファイルのダウンロード
  • WordPress にアップロードしたメディアファイルのダウンロード
  • トラブル対応(プラグイン強制停止など)

「FileZilla」は高機能ながら無料で使えるおすすめの FTP ソフト。

Bitwarden

「Bitwarden」は、無料で使えるパスワード管理ツール。

ブログ関連のツールを使うときはほぼパスワードが必須になるが、簡単に推測できる文字列・同じパス―ワードの使いまわしは絶対にやめよう。

パスワード管理ツールがあれば、複雑なパスワードを生成できるほか、マスターパスワードさえ覚えておけばワンクリックでログイン情報を入力できる。

画像素材関連

写真 AC

「写真 AC」は、ブログのアイキャッチ画像や記事内のイメージで使いやすい素材がそろっている。とくに日本人モデルのフリー画像を探しているならおすすめ。

無料アカウントは、グループサイトの イラスト ACシルエット AC でも共通となっている。

Pixabay

海外のフリー画像素材サイト「Pixabay」は日本語検索に対応している。個人ブログでよく使われており、一度は見かけた画像があると思う。

商用利用でもクレジットなしで使えるが、画像そのものを販売するのは NG なので注意しよう。

O-DAN

「O-DAN」は、その名のとおりフリー画像素材を横断検索できるサービス。2023 年 1 月現在、37 サイトの横断検索に対応している。

前述の Pixabay も含まれており、最適なイメージが見つからないときに利用するとよいだろう。画像の利用規約はサイトによって異なるので、クレジット表記の要不要などに気をつけよう。

Adobe Stock

「Adobe Stock」は有料の素材サイトで、無料で使える素材も用意されている。

フリー素材だとどうしても他のブログとかぶってしまうので、差別化したいときは有料素材をおすすめする。30 日間の無料体験で 10 枚の素材をダウンロードできるから、ぜひ使ってみてほしい。

ソコスト

ソコソコ使えるストックイラストをコンセプトにした「ソコスト」は、個人ブログでの利用が増えている。

当サイトのトップページでも使用しており、ユーザーの目をひきたいときにワンポイントで使うのがおすすめだ。一部カラーを調整できるので、ブログ全体の統一感を出しやすい。

いらすとや

オフラインでも見かけるようになった「いらすとや」は、こんなイラストもあるのか、というマニアックな画像がたくさんある。

そのままでも十分使えるが、数点のイラストを組み合わせて編集するのがおすすめ。

画像編集関連

FireShot

「FireShot」は、Web サイトのキャプチャ画像を撮影するブラウザ拡張機能。

ブラウザに表示されている範囲だけではなく、縦長の Web ページ 全体を撮影できる。Web サービスの解説記事を書くときなどにおすすめだ。

Screenpresso

「Screenpresso」は、パソコンにインストールするタイプのキャプチャツール(Windows 専用)。

簡易的な編集機能もついており、画像リサイズのほか文字・記号・枠線の追加など、ブログ記事で使うぐらいであればこれ一つでほぼ完結する。

Window Resizer

「Window Resizer」は、ブラウザのサイズを一瞬で変更できる Chrome 拡張機能。

本記事の画像も、ウィンドウサイズを固定し(1280 x 720)、前述の Screenpresso でキャプチャを撮影している。Web サービスの紹介に欠かせないツールだ。

Canva

ブログで使うアイキャッチ画像だけではなく、Instagram や Twitter の画像作成にも重宝する「Canva」はここ数年でユーザー数が一気に伸びている。

本格的に画像編集したいなら Photoshop のほうがおすすめ。

あっしゅくま

ブログの表示をできるだけ速くするために、画像の圧縮軽量化は欠かせない。

専用ツールはいろいろあるが、日本語対応で使いやすいのは「あっしゅくま」だ。以下の記事で圧縮率の検証をしているので参考にしてほしい。

SEO 関連

Google アナリティクス

「Google アナリティクス」は、無料で使えるアクセス解析ツール。

個人ブログで使うにはやや高機能すぎるが、データをためておけばのちのち本格的な分析ができる。2023 年 7 月から新しい仕様(GA4)に完全に切り替わるので、旧バージョン(UA)を使っているなら今のうちに変更しておこう。

Google Search Console

ブログが Google 検索でどのように認識されているか、「Search Console」で調査できる。

どのようなキーワードで検索されているのか、ブログに技術的な問題が発生していないか、といった状況をきちんと把握し、検索流入を伸ばしていこう。

技術的なエラーがないのにインデックス登録されないのであれば、品質に問題があると判断してよい。

ラッコキーワード

「ラッコキーワード」は、多数のブロガーが愛用しているツール。

キーワード調査のほか、検索上位サイトの分析(文字数カウントや見出し抽出)ができるので、ぜひ使ってみてほしい。有料版にすると、Google キーワードプランナーから取得した検索ボリュームが閲覧できるようになる。

検索上位を参考にすることだけが正解ではない。ただの無断転載・劣化コピーになることもあるから注意しよう。

Ahrefs

「Ahrefs」はプロ御用達の SEO ツール。

無料で使えるツールもいくつか用意されているので、試してみよう。キーワード選定のほか、どのキーワードでどのくらいの流入があるか、という簡易的な競合サイトチェックができる。

たとえ個人ブログでも、検索上位に入っていればこうしたツールで徹底的に分析されていると思ったほうがよい。

GetKeyword

「GetKeyword」は、再検索ワードの調査に役立つツール。

新記事を書くときにも使えるが、既存の記事をリライトするときにおすすめする。検索ユーザーが本当に知りたいことは何なのか、ツールで探ってみよう。

検索順位チェックツール GRC

Search Console は検索結果に表示されたときだけ掲載順位が反映されるため、定点観測には向かない。日々の動向を探りたいなら、検索順位チェックツールをおすすめする。

「GRC」は Windows 専用だが、エラーが少なく安定して順位を取得できる。重複コンテンツのチェックもできるから、SEO を考えるなら欠かせないツールだ。

PageSpeed Insights

表示速度は検索評価の一つとなっている。あまりに遅い場合は検索順位に悪影響を及ぼすので、一度はブログの状況を「PageSpeed Insights」でチェックしておこう。

なお、PSI のスコアは、最適化に必要な施策がされているかを数値化したものだ。実際の表示速度が反映されているわけではないので、勘違いしないよう注意してほしい。十分な表示速度なのにスコアは低い、ということもあり得る。

Twitter 関連

Twitter アナリティクス

「Twitter アナリティクス」は、各ツイートのインプレッションやフォロワー数の増減をチェックできる公式ツール。

エンゲージメント率(反応率)の高いツイートをチェックし、傾向を探ってみよう。繰り返しテストして投稿していけば、精度を高められる。

SocialDog

「SocialDog」は、Twitter アナリティクス以上の分析ができるツール。予約投稿機能もある。

上位有料版にすればハッシュタグの分析などもできるが、個人には少し敷居が高い。まずは無料版で始めてみて、どのツイートがフォロワー増減のきっかけになったのかなどを分析してみよう。

Followerwonk

「Followerwonk」は、フォロワーの動向を分析できるツール。

自分のフォロワーが活動している時間帯をめがけて記事更新のツイートをすれば、より多くの反応が得られるかもしれない。Social Authority スコアが高いアカウントの活動時間を探ると、シェア率も高くなる。

Buffer

Twitter だけの運用ならとくに必要ないが、Facebook ページなど複数の SNS 投稿を一元管理したいなら「Buffer」がおすすめだ。

曜日ごとに予約投稿する時間を設定できるので、毎週平日 20 時に Twitter と Facebook ページで記事更新情報を同時に投稿する、という使い方ができる。

ブログ投稿関連

Create Link

ブログ記事内からリンクするとき、リンク先のページタイトルをコピペし、次に URL をコピペする、という面倒な作業をしているかもしれない。

「Create Link」を使えば、以下のようなリンクタグをワンクリックで取得できる。

<a href="https://re-inx.com/" target="_blank">Reinx - ブログ運営トータルサポート</a>

そのまま WordPress エディタに貼り付ければリンクに変換されるので、時間短縮につながるはずだ。

Google ドキュメント

「Google ドキュメント」は Google アカウントさえあればどこでも作業できるので、外出先でスマホから下書きを残しておきたい、という場合などにおすすめ。

Google ドキュメント側で見出しを設定しておけば、そのままコピーして WordPress エディタに貼り付けるだけで反映される。

なお、当サイトで無料提供しているブログ診断サービスも Google ドキュメントを使用している。

Evernote

「Evernote」があれば、ブログ運営に関する様々な情報を一元管理できる。

  • 記事のネタリスト
  • 記事の下書き
  • ToDo リスト
  • PDF や画像など各種資料の保管
  • Web ページのクリッピング

最近では Notion のユーザー数も増えているから、いろいろ試して自分が管理しやすい環境を整えてみよう。

ブログツールに関するまとめ

ブログ運営に役立つツールを紹介してきたが、マニアックなものを含めればほかにもまだたくさんある。あれこれ導入しても使い方によっては効率が下がるから、少しずつ試してみてほしい。

そのツールが合うかどうかも人それぞれだ。たとえば記事執筆にあたってマインドマップを作成する人もいるが、個人的にはデジタルツールではなく手書きが最強だと思っている。

自分にとって最適な組み合わせを見つけていこう。

Reinx 記事執筆:Reinx 編集部 瀬尾 真

Web 業界歴 20 年の知見をもとに、初心者でも楽しくブログ運営に取り組んでいただけるよう、WordPress や SEO のノウハウを提供しています。ブログ診断無料サービスもご利用ください。

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