本記事のポイント
  • 「100」という数字に明確な根拠はない
  • 100 記事を目標にする理由は 4 つあげられる
  • 100 記事書いてもアクセス数が増えない / 稼げないのは、質に問題がある可能性大

「ブログ初心者は 100 記事を目標に」とよく言われるが、その根拠はどこにあるのだろうか。

実のところ、この数字は何らかのデータから導き出されたものではない。少なくとも、100 記事書けばアクセス数や収益が伸びるというわけではないので注意してほしい。

しかし、ブログの先輩方が口をそろえて「100」と言うのはそれなりの理由がある。詳しく見ていこう。

100 記事を目標にする 4 つの理由

ブログ初心者が記事数 100 を目指すべき理由は、以下の 4 つだ。

  1. キリがよく目標としてちょうどよいから
  2. ブログ記事執筆に慣れるのに妥当な数字だから
  3. 記事数が少ないとデータがとれず改善点もわからないから
  4. 記事の当たり外れがわかるようになるから

それぞれ具体的に解説する。

#1 キリがよく目標としてちょうどよい

「100」は、ふだんの生活でも馴染みのあるキリのよい数字だ。

テストは通常 100 点満点だし、作業達成率などの最高値は 100 % となっていることが多い。ゆえに、感覚的なものにはなるが、「100」だと達成感があり、一つの目安として設定しやすい数字だと言える。

ブログは始めるより継続することのほうが難しい。文字どおり三日坊主でやめてしまうブロガーはゴマンといる。3 ヶ月続くのは全体の 50 %ぐらい、1 年後も続けているのは 10 %もいない。

100 記事到達にかかる時間は人それぞれだが、毎日更新するとして約 3 ヶ月。週 2 回の更新で約 1 年かかる。

達成時間は違えど、その数字をクリアできるようなら今後もブログ運営を続けていくのはさほど難しくないだろう。逆に、100 記事すらクリアできないなら継続は厳しい。

収益化を目的としているなら、「100 記事書けば稼げる」と考えないように注意したい。「100 記事も書けないならブログで稼ぐのはあきらめたほうがよい」と捉えるべきだ。

あくまで初心者が目安として最初に設定する目標であり、今後のブログ運営における通過点でしかない。余裕でクリアできるのかどうかも試される数字、というわけ。

#2 ブログ記事執筆に慣れるため

ブログは、自分の意見や考えをただ書けばよいというものではない。

とくに検索サイトからのアクセスを増やしたいのであれば、検索ユーザーが求めている情報を出していく必要がある。しかも、他のブログより読みやすく、わかりやすく、だ。

これは文章を書き慣れていなければ、かなり難しい。一朝一夕でなせることではなく、何度も繰り返しアウトプットして経験を積み重ねていかなければならない。

文章の書き方以外にも、読みやすさを補助する装飾や画像の使い方など、覚えることはたくさんある。これも感覚的な話となるが、100 記事ぐらい書けば「ああ、こう書けばいいんだ」というのが見えてくるはずだ。

最終的に「量」ではなく「質」を目指さなければ、アクセス数も収益も伸びない。Google も以下のとおり述べている。

最も優先すべきは、サイトを訪れたユーザーにできる限り優れたエクスペリエンスを提供することです。どうすれば、独自性、価値、魅力のあるウェブサイトになるか考えてみましょう。

Google に情報を表示させる方法 | Google 検索セントラル

しかし、「質」を追求するにはそれなりの「量」が必要となる。最低限の量として、「100 記事」は目指すのにちょうどよい数字なのだ。そこをクリアしてようやくスタートラインに立てる、と捉えよう。

#3 記事数が少ないと改善点がわからない

ブログを運営していると、毎日のアクセス数が気になってくると思う。記事執筆に慣れて勉強を重ねると、「直帰率」や「滞在時間」といったデータも見るはずだ。

しかし、ブログ全体の傾向を把握しようと思っても、記事数が少なければデータの精度は落ちてしまう。以下のような極端なケースで考えてみよう。

記事数1
全体の PV 数1
検索サイトからのアクセス数1
直帰率100 %
滞在時間00:00:00

SEO のプロフェッショナルでも、上記の数値から何らかの改善点・施策を導き出すことはできない。「今日は検索サイトからアクセスしてそのまま出ていった人がいた」ということしかわからないからだ。見る角度を変えても同じである。

この状態で「直帰率が高いから関連記事へのリンクを増やしてみよう」と思ったところで、リンクする記事がない。結局、アクセス数が少ないうちにできるのは記事を増やすことだけなのだ。

数記事だと精度の低さは変わらないので、やはり 100 記事ぐらいはあったほうがよい。

Google アナリティクス(UA)は直帰したユーザーの滞在時間を計測できないため、0 秒となる。

#4 記事の当たり外れがわかる

記事数をいくら増やしても、全記事がまんべんなく読まれることはない。むしろ、記事数を増やすと「多く読まれる記事」と「まったく読まれない記事」が必ず出てくる。

とくに雑記ブログでは、特定のジャンル(カテゴリー)の記事は読まれるが、ほかの記事は見向きもされない、というケースがほとんどだ。

時間をかけて丁寧に書いた記事がまったく読まれず、思いつきでさらっと書いた記事が一番読まれている、ということもある。

検索流入で考えても、狙ったキーワードすべてで上位表示できるとはかぎらない(そんな方法があるなら教えてほしい)。数ヶ月かけてじわじわ順位が伸びるケースもあれば、ずっと検索圏外という可能性もある。

たった数記事では傾向がつかめないが、100 記事ぐらいあれば何となくでも当たり外れが見えてくるはずだ。そこから読まれている記事を中心に改善していけば、おのずとアクセス数は右肩上がりになっていく。

試行回数を増やしてヒット率を上げていくのが、ゴールへの最短距離だ。

記事数は通過点であってゴールではない

以上が 100 記事を目標にする理由だ。

共通するのは「記事数はゴールではない」という点。100 記事書けば稼げる、100 記事書けば完成する、とは考えないでほしい。運営スタイル・扱うジャンル・ブログの目的によって、必要な記事数は変わってくる。

「100」だけを目標に毎日だらだらと更新してもアクセス数は増えない。すでにその状態にあるなら、記事の質が低すぎるか、狙うジャンルが間違っている。それでも、落ち込む必要はない。改善すべき点がたくさんある、というのがわかっただけでもよしとしよう。

今後もたくさんの壁にぶつかると思うが、一歩ずつ進んでいってほしい。

ブログ記事数に関するよくある質問

Q

ブログで稼ぐには何記事必要ですか?

A

最低でも何記事書けばだれでも稼げるようになる、という具体的な数字はない。ブログ全体の構成に関わるし、どのようなキーワードで検索上位を狙うかでも変わるからだ。収益目的であれば記事数を目標にするのはやめたほうがよい。

Q

ブログで稼ぐまでにどれくらいかかりますか?

A

記事数と同じく、稼げるようになるまでの期間は人それぞれ。個人的な意見だが、「1 年たっても目標の収益額に届かない」ようであれば、ブログは向いていないからやめたほうがよいと思う。

Reinx 記事執筆:Reinx 編集部 瀬尾 真

Web 業界歴 20 年の知見をもとに、初心者でも楽しくブログ運営に取り組んでいただけるよう、WordPress や SEO のノウハウを提供しています。ブログ診断無料サービスもご利用ください。

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